


「コロナって、もう終わったんじゃないの?」
そんな声を最近よく耳にします。
確かに、5類感染症へと移行して以降、行動制限もなくなり、日常はずいぶん戻ってます。
マスクを外して外出する人も増え、街には活気が戻りつつあります。
でも、医療現場にいるとたまに見かけます。
**「あれ?まだ感染者はまあまあいるんだ…」**と。
発熱外来では夏ということもあり、コロナ感染陽性者は少ない印象です。
今回は、そんな**“いまのコロナ感染の現状”**について確認していきたいと思います!

① 最近の感染者数は?
ここ最近、「身近でコロナにかかった」という話をまた耳にするようになっていませんか?
実際には、全国的な統計を見ると2025年6月現在、新型コロナウイルスの感染者数はだいたい週に3000~4000人です。
厚生労働省の発表している定点報告(全国の医療機関からの報告)によれば、。
やはり東京近辺や大阪近辺の患者数が多いようです。
以下のような傾向が見られます:
- 関東地方(例:埼玉・東京)では報告数がやや高め
- 年齢層は幅広く、子どもから高齢者まで感染
- 無症状~軽症が中心だが、高齢者では肺炎を伴う例も
昨年との比較
2024年の同時期と比べると、感染者数はかなり少ない傾向にあります。
昨年の6月は週間で2万人くらいで推移していました。
だいぶ減っているのが分かりますね。
しかし、昨年は夏本番に向けて感染者が増加傾向でした。今年も注意です。

ピーク時との比較
2022年〜2023年の感染ピーク時(オミクロン株の流行)と比べると、現在の感染者数は大幅に少なく、医療機関の逼迫も見られていません。
とはいえ、「もう終わった」と思って油断していると、家庭や職場でのクラスターが広がる可能性も。
“小さな波”を広げないための注意が、かわらず大切です。


② ワクチンの現状
💉いまどれくらいの人が打っているの?
日本では、2024年春の時点で…
- 2回接種率が約79%
- **3回目(ブースター)接種率が67%**と報告されています usnews.com+4en.wikipedia.org+4ourworldindata.org+4。
つまり、ほとんどの人が2回は打っており、ワクチンの土台は広がっていますが、3回目以降は希望者に限定されている状況です。
接種体制・費用はどうなってる?
- 65歳以上と基礎疾患のある60〜64歳の方には、秋冬に自治体での定期接種(B類)として推奨・実施されます
mhlw.go.jp - ただし、2024年4月以降、公費負担は終了し、接種には一部自己負担が発生します mhlw.go.jp+6mhlw.go.jp+6en.wikipedia.org+6
- その他の年齢や時期に接種を希望する人は、任意接種として自費で受けられるという形です mhlw.go.jp+1en.wikipedia.org+1
ワクチンの種類やアップデートは?
- 毎年、流行している株に合わせてワクチン成分が見直される予定です
usnews.com+12mhlw.go.jp+12id-info.jihs.go.jp+12。 - さらに、**自己増幅型mRNAワクチン(Kostaive=Zapomeran)**という新型ワクチンが、2024年秋より承認・活用が始まっています
vax-before-travel.com+2contagionlive.com+2en.wikipedia.org+2 - また、mRNAではない **プロテインワクチン(ノババックス)**も導入され、選択肢が広がっています 。
💡ワクチンの効果や重要性は?
- ワクチンは病気を発症してから重症になるのを強力に防ぐ効果があります。
- 2021年の日本では、ワクチンのおかげで推定3万1000人の命が救われたという推計があります 。
- 特に高齢者や基礎疾患がある人にとっては、死亡や入院リスクを大きく減らす重要な手段とされています 。
まとめ:いまワクチンはどう活かす?
- 多くの人が基礎的接種を終えており、新しいワクチンやブースターで免疫がアップデートされています。
- 自己負担にはなりましたが、希望すれば引き続き接種可能です。
- 特に高齢者・基礎疾患のある方は、効果的に重症化を防ぐツールとして活用がおすすめ。


③ まとめ
現在のコロナ感染状況は、かつてのような大流行ではなく、比較的落ち着いている状態にあります。
感染者数もピーク時と比べると大きく減少しており、重症化するケースも少なくなっています。
ですが、それでも私たちは**「完全に終わった」とは言えない現実**の中にいます。
新たな変異株の出現や、季節による流行の波、そして日常の中でふとした油断からの感染。
こうしたリスクは、今も確かに存在しています。
だからこそ、これからも大切なのは――
- 「ちょっと体調が変だな」と感じたときに無理をしないこと
- 身近に高齢の方や体が弱い方がいるときに、思いやりのある行動をとること
- ワクチンや感染対策の正しい情報を、落ち着いて選び取ること
これらを忘れずにいることです。
コロナは、もはや“特別な病気”ではなくなりつつあります。
でも私たちが持っておきたいのは、**「慌てないための準備」と「誰かを守るための心がけ」**です。
静かに、でも確かに広がる感染の波を前に――
これからも“ちょうどいい距離感”で、冷静にコロナと向き合っていきましょう。
KOY

当ブログ他記事:夏インフルエンザ

