

秋の訪れとともに、いよいよインフルエンザのシーズンが近づいてきました。
2025年9月、千葉県ではインフルエンザ患者の定点報告数が 1.15人 となり、流行開始の目安である「1.00」を超えたことが発表されました。
これにより、千葉県は「流行期入り」となり、感染拡大への警戒が必要な状況です。
一方、沖縄県でも感染が広がりつつあり、例年インフルエンザの流行が早い地域として注目されています。
特に子どもを中心に患者数が増えており、これから冬にかけて全国的に拡大する可能性が高いと見られています。
仕事場でも、中学校が休校になったとの会話が聞かれるようになっています。
しっかり対策していきましょう。
ワクチンなどの詳しい情報は過去の記事も参考にしてください。
KOY過去記事:インフルエンザ/ワクチン、インフルエンザ流行

ニュース:インフルエンザ、千葉が流行入り…沖縄なども感染拡大
千葉県は2025年9月24日、インフルエンザが流行シーズンに入ったと発表した。流行開始の目安となる定点あたりの患者数が1.00人を超え、第38週(9月15日~21日)に1.15人となった。今後さらなる患者増が見込まれることから、家庭や学校などに感染予防策の徹底を促している。インフルエンザは、例年12月から3月に流行シーズンを迎えることが多いが、今シーズンは早くも流行開始した地域が複数確認されている。厚生労働省が9月19日に発表した第37週(9月8日~14日)のインフルエンザ発生状況によると、「沖縄県」4.93人、「鹿児島県」3.00人、「福岡県」2.30人、「長野県」2.09人、「京都府」1.54人などで患者が増加している。
千葉県は、県全体の定点あたり報告数が第37週の0.98人から、第38週は1.15人に増加し、国がインフルエンザの流行開始の目安とする1.00人を上回った。地域別では、夷隅(3.25人)、印旛(2.59人)、船橋市(1.87人)の保健所管内が多かった。
定点医療機関の協力による迅速診断結果によると、第38週の178例のうち、インフルエンザウイルスは「A型」が166例と93.3%を占めた。インフルエンザにより、小学校と幼稚園での学級閉鎖も報告されている。
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで起こる病気。突然の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など、普通の風邪に比べて全身症状が強い特徴がある。気管支炎や肺炎などを合併して重症化することが多いため、体力のない高齢者や乳幼児などは特に注意が必要となる。
千葉県では、今後さらなる流行が見込まれるとして、咳エチケットを推奨するとともに、こまめな手洗い、適度な湿度の保持、ワクチン接種などの感染予防策をあげ、注意を呼びかけている。

📈 インフルエンザ流行の今後の可能性


千葉県で「流行入り」が確認されたことは、今年のインフルエンザシーズンがすでに動き出したことを示しています。
特に注目すべき点は、この時期に子どもを中心に患者数が増えているという傾向です。
学校や保育園など集団生活の場を介して、今後さらに感染が広がる可能性があります。
また、沖縄県では例年インフルエンザの流行が全国に先駆けて拡大する傾向があり、過去には定点あたり報告数が全国平均を大きく上回ったこともあります。
こうした地域の動きは、全国的な流行の“先行指標”となるため、沖縄の状況は今後も要注目です。
流行拡大のシナリオ
- 短期的には:10月にかけて千葉をはじめとする関東圏で患者数が増加する可能性が高い。
- 中期的には:気温の低下とともに、東北・北海道など寒冷地での拡大が予想される。
- 長期的には:冬休みや年末年始の人の移動により、全国的に大きな波となる可能性がある。
複数の型が同時流行する可能性も
さらに、今年は A型だけでなくB型ウイルスの検出も報告 されており、複数のウイルス型が並行して流行する可能性があります。
これはワクチンの予防効果に影響を与える場合があるため、感染の広がり方や重症化リスクを左右する重要な要素となります。

🛡️ インフルエンザ流行に備えるための対策
インフルエンザは一度広がり始めると、あっという間に学校や職場、家庭内に感染が広がります。特に今年は、千葉県や沖縄県で早めの流行入りが報告されていることから、「今のうちの備え」 がとても大切です。


基本の予防行動
- 手洗い・うがい
石けんでの手洗いを20秒以上しっかり行うことが最も基本的な予防法です。外出後や食事前には必ず習慣にしましょう。 - マスクの活用
混雑した場所や公共交通機関を利用する際にはマスクを着用することで、飛沫感染を防ぐ効果が期待できます。 - 咳エチケット
咳やくしゃみが出るときは、ティッシュや腕の内側で口と鼻を覆うことを忘れずに。家庭内でも周囲に感染を広げない工夫が重要です。 - 室内環境の工夫
室内の乾燥はインフルエンザウイルスを活発にします。加湿器や濡れタオルを利用して湿度を 40〜60% に保つと良いでしょう。
ワクチン接種の検討
インフルエンザワクチンは、感染そのものを完全に防ぐわけではありませんが、重症化や合併症を防ぐ効果 が期待できます。特に以下の方は早めの接種がおすすめです。
- 高齢者や基礎疾患を持つ方
- 医療・介護従事者
- 学校や保育園に通う子ども
体調のセルフチェックと早めの受診
「ただの風邪かな?」と思っても、高熱・関節痛・全身の倦怠感 などがある場合はインフルエンザの可能性があります。無理をせず、早めに医療機関を受診し、安静と休養をとることが回復への近道です。

🏠 家でできるインフルエンザの応急処置
インフルエンザにかかってしまったとき、すぐに病院に行くのが望ましいですが、症状が軽い段階や受診までの間は 「家庭でのセルフケア」 がとても重要です。
ここでは、家でできる応急処置を整理しました。

1. 水分補給をこまめに
高熱や発汗、下痢・嘔吐により体内の水分が失われやすくなります。水やお茶に加えて、経口補水液やスープなどを少量ずつこまめに飲むことが大切です。特に子どもや高齢者は脱水に注意が必要です。
2. 安静と休養
身体をしっかり休めることで回復が早まります。無理に仕事や学校へ行くと症状が悪化するだけでなく、周囲へ感染を広げる原因にもなります。
3. 室内環境を整える
乾燥はウイルスの活動を助けます。加湿器や濡れタオルを利用し、湿度を40〜60%に保つと良いでしょう。また、定期的に換気を行い、新鮮な空気を取り入れることも大切です。
4. 栄養のある食事
食欲がないときは無理をせず、消化のよいおかゆやうどん、野菜スープなどを摂りましょう。ビタミンC・たんぱく質を意識すると体力回復に役立ちます。
5. 解熱剤の使用について
高熱がつらいときは市販の解熱剤を使うことも可能ですが、アスピリン系は子どもに使用禁止 です。必要に応じてアセトアミノフェンなど安全性の高い薬を選び、必ず添付文書を確認してください。
✅ 家でできる応急処置まとめ表
対策 | ポイント | 注意点 |
---|---|---|
水分補給 | 経口補水液・スープなどを少しずつ | 脱水防止。甘いジュースやカフェインは控えめに |
安静と休養 | 学校・仕事を休み、十分な睡眠 | 無理に活動すると悪化・感染拡大 |
室内環境 | 湿度40〜60%、定期的な換気 | 乾燥に注意。加湿器や濡れタオルを活用 |
栄養補給 | 消化のよいおかゆ・うどん・野菜スープ | 無理せず食べられる範囲でOK |
解熱剤 | アセトアミノフェンなどを適切に使用 | 子どもにアスピリン系は禁止 |

🔚 最後に
インフルエンザは、毎年繰り返し流行する身近な感染症ですが、流行のタイミングや拡大のスピードは年によって異なります。
すでに千葉県で「流行入り」が宣言され、沖縄でも感染が拡大している今季は、早めの備え がとても大切です。
手洗い・うがい・マスク・換気といった基本的な対策に加え、ワクチン接種や体調管理を意識することで、ご自身や大切な家族を守ることができます。
「ただの風邪だから大丈夫」と油断せず、少しでも気になる症状があれば早めに医療機関を受診しましょう。
日常の小さな心がけが、流行を乗り越える大きな力になります。
この秋から冬にかけて、みなさんが健康に過ごせることを願っています。
KOY

