包茎の多い国ランキングについて調べてみた  -外科医ブログ-

はじめに:包茎(ほうけい)とは、陰茎の亀頭が包皮に覆われた状態を指します。医学的には真性包茎(包皮が全く剥けない状態)と仮性包茎(通常時は覆われているが剥くことができる状態)に分類されます。包茎の割合は、その国・地域の割礼(包皮切除術)の実施率と密接に関連しています。割礼率が低い国ほど、自然な状態=包茎の男性が多いと考えられます。

注意:本記事は公衆衛生データおよび医学文献に基づく情報提供を目的としています。包茎は多くの場合、正常な身体的バリエーションであり、必ずしも治療を要するものではありません。各国の割礼率はWHO(世界保健機関)の推計データ等を参考にしています。

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包茎率の考え方

「包茎率」を直接調査した大規模な国際比較データは限られています。

そのため、本記事では「割礼を受けていない男性の割合」を包茎率の近似値として用います。

割礼を受けていなければ包皮は自然な状態で残るため、仮性包茎を含めた広義の包茎に該当すると考えられます。

WHOの推計によれば、世界の男性のうち約30〜33%が割礼を受けているとされます。

つまり、世界全体では約3分の2の男性が包皮を保持した状態(広義の包茎)ということになります。

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包茎が多い国ランキング(割礼率が低い国)

割礼率が極めて低い=包茎率が高いと推定される国・地域のランキングです。

順位国・地域推定非割礼率(包茎率)割合
1日本約93%約93%
2中国約93%約93%
3フィンランド約99%約99%
4スウェーデン約95%約95%
5デンマーク約95%約95%
6ブラジル約90%約90%
7タイ約77%約77%
8インド約86%約86%
9イギリス約79%約79%
10メキシコ約90%約90%

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地域別の詳細解説

東アジア(包茎率:極めて高い)

日本

~93% 非割礼

日本では宗教的・文化的に割礼の習慣がなく、医療目的(真性包茎の治療)以外での包皮切除はほとんど行われません。仮性包茎を含めると大多数の男性が包茎に該当します。日本泌尿器科学会のデータでは、成人男性の仮性包茎率は約60〜70%、真性包茎は約5〜10%とされています。

中国

~93% 非割礼

中国でも伝統的に割礼の習慣はありません。近年、都市部を中心に衛生目的での割礼が増加傾向にあるとの報告もありますが、全体としては非割礼率が非常に高い国です。

韓国

~23% 非割礼

東アジアでは例外的に割礼率が高い国です。朝鮮戦争後のアメリカの影響で、1950年代以降に割礼が急速に普及しました。しかし近年は割礼率が低下傾向にあります。

北欧・ヨーロッパ(包茎率:非常に高い)

ヨーロッパの大部分、特に北欧諸国では割礼率が極めて低く、男性のほぼ全員が包皮を保持しています。

フィンランド

~99% 非割礼

世界で最も割礼率が低い国の一つ。宗教的にルーテル派が主流で、割礼の文化がほぼ存在しません。

スウェーデン / デンマーク

~95% 非割礼

北欧全般で割礼率は1〜5%程度。医学的必要性がない限り、割礼は行われないのが一般的です。

ドイツ / フランス

~85-90% 非割礼

西欧でも割礼率は低い傾向。ムスリム系移民の割合により国ごとに若干の差があります。

イギリス

~79% 非割礼

かつてはNHSで新生児割礼が一般的でしたが、1950年代以降に廃止。世代によって割礼率に差があります。

中南米(包茎率:高い)

カトリックが主流の中南米諸国では、宗教的に割礼の義務がなく、全体的に非割礼率が高い地域です。ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、コロンビアなどでは、非割礼率が85〜95%程度と推定されています。

南・東南アジア(包茎率:国によって大きく異なる)

インド

~86% 非割礼

ヒンドゥー教徒(人口の約80%)には割礼の習慣がありません。イスラム教徒(約14%)は割礼を行うため、全体では約86%が非割礼と推定。

タイ

~77% 非割礼

仏教国であるタイでは割礼の習慣はありませんが、南部のムスリム人口地域では実施されています。

割礼率が高い国(包茎が少ない国)

参考として、割礼率が高く包茎率が低い国・地域も紹介します。

国・地域推定割礼率主な理由
エジプト・サウジアラビア等
(中東イスラム圏)
~97-99%イスラム教の宗教的慣習
イスラエル~92%ユダヤ教の割礼(ブリット・ミラー)
アメリカ合衆国~71%文化的慣習(近年は低下傾向)
フィリピン~93%文化的通過儀礼(tuli)
ケニア・タンザニア等
(東アフリカ)
~85%部族慣習 + HIV予防プログラム
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割礼率に影響を与える主な要因

  • 宗教:イスラム教とユダヤ教では割礼が宗教的義務・慣習。世界の割礼の約70%はムスリム男性によるもの。
  • 文化・伝統:アフリカの一部やフィリピンでは、成人への通過儀礼として実施。アメリカでは19世紀後半からの衛生運動の名残。
  • 医療政策:WHOはHIV蔓延地域での自発的な医学的割礼を推奨。イギリスのNHSは1950年代に公的保険適用を中止。
  • 世代間変化:アメリカでは新生児割礼率が1980年代の約80%から近年は約55-60%に低下。韓国でも同様に低下傾向。

日本人の包茎事情

日本は世界的に見ても包茎率が非常に高い国の一つです。日本の泌尿器科の文献によれば、成人男性における内訳はおおむね以下の通りです:

  • 仮性包茎:約60〜70%(通常時は亀頭が包皮に覆われるが、手で剥くことができる)
  • 真性包茎:約5〜10%(包皮を剥くことができず、衛生面や機能面で問題となりうる)
  • 露茎(むけている状態):約20〜30%

真性包茎の場合は排尿障害や包皮炎のリスクがあり、泌尿器科での治療(包茎手術やステロイド軟膏療法)が推奨されることがあります。一方、仮性包茎は基本的に治療の必要がない正常な状態とされています。

医療的な注意:真性包茎で包皮の翻転が困難な場合、嵌頓包茎(包皮が剥けたまま戻らない状態)のリスクがあります。痛みや腫れがある場合は速やかに泌尿器科を受診してください。仮性包茎で衛生を保てていれば、治療の必要はありません。

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まとめ

割礼という風習もあり、正確に包茎率について調査することは難しい結果でした。

いずれにしろ、日本人は陰茎の大きさや割礼という風習がないことから包茎率は高いと考えられました。

包茎率が高い地域:東アジア(日本・中国)、北欧、中南米、仏教圏の東南アジア

包茎率が低い地域:中東イスラム圏、イスラエル、アメリカ、フィリピン、東アフリカ

世界の男性の約3分の2は包皮を保持した状態であり、包茎は世界的に見て「多数派」です。割礼を行うかどうかは、宗教・文化・医療政策・個人の選択によって決まります。医学的に問題がない限り、包茎そのものは治療を要する疾患ではありません。

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参考文献・データソース

  • WHO/UNAIDS「Male circumcision: Global trends and determinants of prevalence, safety and acceptability」(2007)
  • Morris BJ, et al.「Estimation of country-specific and global prevalence of male circumcision」Population Health Metrics, 2016; 14:4
  • 日本泌尿器科学会 ガイドライン

本記事は医学的・公衆衛生的な情報提供を目的としており、特定の治療を推奨するものではありません。

掲載データはWHOの推計値および各種医学文献に基づく概算です。

▶ 包茎のタイプについて詳しく知りたい方はこちら
(※内部リンク:包茎は何が悪い?放置していい人・治療が必要な人を外科医師が解説

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(※内部リンク:包茎手術の流れと費用|手術時間・痛み・保険適用まで医師が解説

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(※内部リンク:包茎で将来困る?手術をすべき?~よくある誤解をQ&Aで整理~ 前編

包茎で将来困る?手術をすべき?~よくある誤解をQ&Aで整理~ 後編

参考:

船橋中央クリニック

ユナイテッドクリニック

メンズライフクリニック

茅ヶ崎メディカルクリニック